薬の構造と特徴 DPP-4阻害薬の化学構造と特徴〜構造式から薬剤を比較する〜 DPP-4阻害薬は、その化学構造やDPP-4との結合様式などから、主に3クラスに分けることができます。結合部位のうち「S2拡張サイト」や「S1'、S2'サイト」と呼ばれるサイトでは、通常のS1、S2サイトよりも、より強力にDPP-4を阻害できる可能性もあるようです。今回はそれぞれの構造式と結合様式を比較してみます。 2021.04.13 薬の構造と特徴
薬の構造と特徴 SGLT2阻害薬の化学構造と特徴〜構造式から薬剤を比較する〜 SGLT2阻害薬の開発において重要視されているものの一つが【SGLT2選択性】です。SGLT1を阻害すると思わぬ副作用の原因になることが懸念されていますが、阻害活性なども含めて、それぞれの薬剤の化学構造を比較して確認してみようと思います。 2021.04.03 薬の構造と特徴
薬の構造と特徴 ビスホスホネート製剤の化学構造と特徴〜構造式から薬剤を比較する〜 ビスホスホネート製剤は、骨の主要成分であるヒドロキシアパタイト(リン酸カルシウム)に親和性が高く、リン酸基が金属イオンとキレートを形成しやすい性質も相まって高い吸着性を持ちます。"ファルネシルピロリン酸合成酵素(FPPS)"を阻害するビスホスホネート製剤の化学構造を比較して、それぞれの相互作用の強さも確認してみます。 2021.04.02 薬の構造と特徴
薬の構造と特徴 Ca拮抗薬(DHP系、BTZ系、PAA系)の化学構造と特徴〜構造式から薬剤を比較する〜 L型Caチャネルにはニフェジピン(N)部位、ジルチアゼム(D)部位、ベラパミル(V)部位があり、N部位はチャネルの外側に、D、V部位はチャネルの中心部に存在します。今回はジヒドロピリジン(DHP)系とベンゾチアゼピン(BTZ)系、フェニルアルキルアミン(PAA)系について構造を確認していきます。 2021.03.30 薬の構造と特徴
薬の構造と特徴 アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)の化学構造と特徴〜構造式から薬剤を比較する〜 ARBの化学構造上の特徴としてテトラゾール基またはその類似構造を持つものが多いです。ARBとAT1受容体の相互作用は「アドレスドメイン」(阻害活性に必須の構造)と、「アンカードメイン」(受容体への結合を強固にし解離しにくくする構造)が重要です。 2021.03.27 薬の構造と特徴
薬の構造と特徴 アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬の化学構造と特徴〜構造式から薬剤を比較する〜 アンギオテンシン変換酵素(ACE)の作用点は、アンギオンテンシンⅠのC末端から2〜3残基目のアミノ酸(ヒスチジン(His)とフェニルアラニン(Phe))のアミド結合です。ACE阻害薬は、アンギオテンシンⅠのアミド結合が加水分解されないように、切断部位のアミノ酸に相当するような化学構造を持っています。 2021.03.26 薬の構造と特徴
薬の構造と特徴 HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン系薬)の化学構造と特徴〜構造式から薬剤を比較する〜 スタチン系薬剤の構造上の特徴としては、HMG-CoAと非常によく似た構造を分子内に持つことです。 HMG-CoAに類似した構造があることで、酵素が誤ってスタチン系薬と結合し、本来のHMG-CoAが酵素と反応できなくなります。HMG-CoAよりも、スタチン系薬の方がHMG-CoA還元酵素との親和性が高いため... 2021.03.25 薬の構造と特徴
薬の構造と特徴 β遮断薬(βブロッカー)の化学構造と特徴〜構造式から薬剤を比較する〜 アドレナリン受容体に作用する薬剤はほとんどがカテコールアミンの構造的特徴を持っています。アミノ基に隣接する炭素にメチル基を増やしていくとβ受容体への選択性が高まります。 主に水素結合でβ1受容体を阻害しますが、ISAの有無も化学構造から判断できます。 2021.03.15 薬の構造と特徴